2014年1月12日日曜日

日中の経済:日本はより中国に依存?「撤退しない日本企業が良い証拠」

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レコードチャイナ 配信日時:2014年1月11日 23時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81614&type=0

<中華ボイス>
日中の経済、日本はより中国に依存、「撤退しない日本企業が良い証拠」―人民日報支局長


●’10日、人民日報・甘粛省支局の林治波支局長は、日中の経済関係について「日中の経済関係が崩壊した場合日本の損失は大きい。緊張状態でも日本企業が中国から撤退しないのが何より良い証拠だ」と発言した。写真は上海市にある日本企業。

 2014年1月10日、長期にわたる日中関係の冷え込みは、両国の経済や観光などさまざまな分野に波及している。
 隣国という立場から、両国の経済におけるつながりは大きく両国の経済関係についてはさまざまな見方がある。
 中国共産党機関紙・人民日報の甘粛省支局の林治波(リン・ジーボー)支局長は、
 日中の経済関係が仲たがいした場合、損失は日本の方が大きい
とする見解を発表した。

 林治波氏は、
 「“日本が経済制裁を受けると、中国がより大きな損失を被る”とする意見があるが、これは中日経済の対立性を無視した偏った考えだ。
 中国が日本から離れても損失は大したことないが、日本の損失は大きいと私は考える。
 両国関係が緊張状態に陥り、反日感情がヒートアップする中においても、日本企業が中国から撤退しないのが何より良い証拠だ」
と発言した。


 中国脱出は相当なスピードで進行している。
 日本企業が中国からASEANにシフトしていることは、各種の統計で数字的に表されている。
 それを見ないようにしている中国も大変である。


サーチナニュース 2014-1-10 13:30
http://news.searchina.net/id/1520703

中国の貿易総額が初の4兆ドル超え=2013年、対日貿易は下降

  中国政府・海関総署(中国税関)は10日、2013年における貿易統計を発表した。
 貿易総額は前年比7.6%増の4兆1603億3064万ドルで、初めて4兆ドルを超えた。

★.輸出は前年比9.9%増の2兆2100億4194万ドルで、
★.輸入は前年比7.3%増の1兆9502億8870万ドル
だった。

★.最大の貿易相手は欧州連合(EU)で、貿易総額は前年比2.1%増の5590億6315万ドルだった。
★.次いで米国の5210億209万ドル(前年比7.5%増)、
★.香港の4010億741万ドル(前年比17.5%増)
だった。

★.東南アジア諸国連合(ASEAN)は全体で10.9%増の4436億1083万ドル
だった。
★.日本は5.1%減の3125億5329万ドル
だった。


 日本は今後どんどん中国との貿易を減らしていくだろう。
 中国に依存しない経済を作ること
が経済構造の課題となっているからだ。
 おそらく、最盛期の2/3から70%くらいが目標で絞り込んでゆくだろう。
 その分、ASEANに回すというのが目標だが、そうなるまでにはまだ3年くらいはガマンの時代が続くだろう。


レコードチャイナ 配信日時:2014年1月11日 16時4分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81453&type=0

2014年1月6日、正念場を迎える日本経済を海外メディアが大胆に予想している。

▼国際通貨基金
 日本はアベノミクスにより量的緩和策と積極的な財政政策を推進し、後者は赤字予算にとっての新たな圧力を形成した。
 日本は赤字削減案を早期制定し、2015年に赤字を半減し、2020年に財政黒字を実現する必要がある。

▼韓国・中央日報社説
 日本政府が「とりあえず試してみよう」という心理により推進したアベノミクスが、一定の効果を生んだことは否定できない。
 韓国ではアベノミクスの将来性を懸念する声があり、少し気を抜けば「消費の崖」が発生すると判断されており、安倍首相の経済政策の持続可能な発展が疑問視されている。

▼フィナンシャル・タイムズ経済論説委員マーティン・ウルフ氏
 新たな金融政策の支援を受け、日本経済は周期的な回復の流れに位置している。
 デフレはおそらく終了するだろう。
 しかし安倍政権は経済成長率の上昇を楽観視しすぎており、構造的な障害に関する議論についても消極的だ。

(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)



レコードチャイナ 配信日時:2014年1月15日 8時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81781&type=0

外資系ブランドは、なぜ中国消費市場から撤退するのか―中国メディア


●14日、網易財経は、「外資系ブランドは、なぜ中国消費市場から撤退するのか」と題する記事を掲載した。写真は中国の化粧品売り場。

 2014年1月14日、網易財経は、
 「外資系ブランドは、なぜ中国消費市場から撤退するのか
と題する記事を掲載した。

 昨年末、米化粧品会社レブロンが中国市場から撤退することを表明したばかりだが、今度は仏ロレアルが、同社が展開する低価格ブランド・ガルニエを中国市場から撤退させることを発表した。
 その他、テスコやメトロも中国での事業体系を見直している。
 
 中国本土で37年の経営の歴史があるレブロンは、2013年第1-3四半期の中国や香港を始めとするアジア太平洋市場での営業収入が3.5%落ち込んでいる。
 また、米化粧品大手のエイボンの中国市場での営業収入は前年比で67%下がった。
 ロレアルやP&Gの営業収入も減少した。
 これらの企業は中国市場の価値を考え直している。

 考えられる原因は、
 中国の消費需要の成長が伸び悩んでいることである。
 個人消費のGDPに占める割合は、近年35%前後を行き来している。
 これはアジアの新興経済体の平均値である55%と比べて大幅に低い数字だ。
 同時に、中国は知的財産権保護の意識が低いことで、模造品の氾濫を招いている。
 また、消費者はブランドではなく価格を重視する傾向がある。
 外ブランドは低価格を武器に日に日に成長する中国本土のブランドの挑戦を受けることとなる。

 しかし、これらの問題は以前から存在していた。
 ここ数年で外資系企業の業績が悪化したのは、
 中国の人件費上昇のほかに、不動産バブルがもたらした店舗の賃貸料の上昇も一因となっている。
 一般的な賃貸料は売り上げの5~8%とされているが、現在、大都市でなくても売り上げの10%前後を占めるようになっている。
 これにより外資系企業だけでなく、中国本土のブランドも同様に苦しんでいる。



レコードチャイナ 配信日時:2014年1月15日 14時15分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81782&type=0

<靖国参拝>日本メディアが伝えない対日経済制裁、自動車メーカーを狙い撃ち―中国メディア

  2014年1月14日、米尓社区は記事
 「中国政府が再度出撃、対日制裁がアップグレード
を掲載した。

 日本メディアは分からないふりをしているが、中国政府による対日制裁は大局を踏まえたもので、経済、外交、国連での訴えなど数々の手段が用意されている。
 安倍の拝鬼(靖国参拝の意)は中国を激怒させた。
 日本の軍国主義復活をやめよと全世界が一致するなか、
 中国政府は新たな日本制裁を繰り出した。

 その制裁とは人民解放軍に対する通達だ。
 今後、軍が購入する自動車は中国製でなければならないと規定された。
 表向きは日本を狙い撃ちした通達ではないように見えるが、外国車の購入禁止で主に被害を受けるのは自動車大国・日本だ。

 信頼性のない中国製で軍用車種を選んでいいのか?
 民生品ならいいが軍需品ともなると、品質で劣る中国製はヤバくないか。
 すくなくとも韓国製、できればドイツ製がいいのではないだろうか。


レコードチャイナ 配信日時:2014年1月16日 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=81788&type=0

「日本製品ボイコット!」を叫び続けているのに、効果がないのはなぜ?―中国ネット

 2014年1月14日、中国の軍事関連ネット掲示板・米尓社区に、
 「中国人の日本製品ボイコット運動、これほど時間がたっても効果が見られないのはなぜ?」
と題したスレッドが立てられ、多くのネットユーザーがコメントを寄せた。
 以下はコメントの一部。

●.「中国は挙国体制の国だ。
 もし、我々が本気でボイコットを実行したのなら、とっくの昔に中国市場から日本製品が消えているはずだ。
 だが、今も国内に日本製品があふれている。
 ということは、我々が本気でボイコットをやっていないことを意味する」

●.「私が思うに、ボイコットをしたくないのではなく、ボイコットできないのだ。
 改革開放30年で中国はようやくここまで来た。
 もし、政府主導で日本製品をボイコットすれば、いかなる理由であろうとも深刻な保護貿易主義的行為と世界から非難される。
 今日の国際社会は貿易の自由化を提唱しているからだ」

●.「政府主導のボイコットがダメなら、民間主導でやるしかない。
 だが、民間では力不足だ。
 それはなぜか?
 その答えは、日本製品の購入層を見れば分かる。
 少なくとも私のような貧乏人には日本製品は買えず、ボイコット運動の組織を作る能力も精力も持っていないのだ」

●.「中国の富裕層は、我々のような人間の訴えなど無視している。
 金持ちでエリートの彼らが望んでいる生活など、我々には想像もつかない。
 だが、彼らにとって日本製品が必要不可欠なものであることぐらいは分かる。
 しかも、富裕層はわれわれの社会にとって“お手本”であり、“組織力のある人間”でもあるのだ。
 このような状況から、中国の民間人は団結することができずにいる。
 だからこそ、いつまでたっても日本製品ボイコット運動は明らかな成果を挙げられないままでいるのだ」



JB Press 2014.01.21(火)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39683

対中輸出、数字上は2年連続の減少だが
実は底打ちから回復へ


●昨年11月、上海で開催された第15回中国国際工業博覧会で産業用ロボットを見学する来場客たち〔AFPBB News〕

 昨年の日本の中国向け輸出(中国側統計)は通年ベースで前年比マイナス8.7%と、一昨年(同マイナス8.6%)に続いて2年連続の減少となった。
 このデータを見て、尖閣問題を巡る日中関係の冷え込みが鮮明に表れたと理解している人が多いはずだ。

 しかし、データの変化をよく見ると、対中輸出はすでに底を打って回復に向かっている。
 しかも、対中輸出が2年連続で減少していたのは中国経済の減速が主因であり、尖閣問題の影響はそれほど大きくなかったように見える。
 どうしてそう言えるのだろうか。

■リーマン・ショック後の強過ぎた景気刺激策の副作用

 中長期的に中国向け輸出の推移を見ると、
 1999年以降2008年まで、「年平均18.2%」という驚異的な高い伸びが続き、輸出額はその「10年間で約4倍」になった。
 そこに2008年9月、リーマン・ショックが起きた。
 2009年はリーマン・ショック後の景気後退の影響で「前年比マイナス13.1%」と大幅な減少となった。

 しかし、中国は世界経済の長引く停滞を尻目にたった1年で2ケタ成長に戻ったため、2010年の中国向け輸出は再び前年比35%増という非常に高い伸びとなった。
 この中国経済の急回復が世界中の注目を集め、中国の国際社会におけるステータスが大幅に向上した。

 しかし、その急回復が中国経済に大きな代償を払わせることになった。

 中国政府はリーマン・ショック後の深刻な景気後退から急速な経済回復を実現するために、なり振り構わず極端な経済刺激策を実施した。
 このため、2009年第4四半期に2ケタ成長を回復した後、景気は過熱気味となり、2010年にはインフレに直面した。

 同時に、闇雲に投資を拡大した副作用で、鉄鋼、アルミ、ガラス、造船、自動車、太陽光パネルなど幅広い分野で、適正規模を大幅に上回る生産設備を抱えることになり、設備の稼働率が低下し、業績が悪化した。
 これが過剰設備問題である。

 それに加えて、地方政府が融資プラットホーム(融資平台)と呼ばれる資金調達の仕組みを利用して不動産開発投資、インフラ建設を拡大し、その一部が不良債権化した。

 このように中国はリーマン・ショック後に世界中の注目を集める急速な景気回復を実現したが、
 あまりにも強過ぎた景気刺激策が副作用を生み、2010年以降、
★.インフレ、
★.剰設備、
★.不良債権
の3つの難題に同時に直面することになった。

 それらの問題への対策として、金利の引き上げ、融資プラットホームに対する管理強化、金融機関の貸出に対する監視強化といった政策が取られた。

 その影響で、2010年以降、中国経済は再び下降局面に入り、経済成長率は、2010年の10.4%から、2011年は9.4%、2012年は7.7%と低下を続けた。
 2013年は1~9月の累計で7.7%と、下げ止まりはしたが、前年並みの成長率にとどまっている。

■底を打った日本の中国向け輸出

 このような経済成長の伸び鈍化を背景に、日本の中国向け輸出も伸びが低下した。
 2010年には35%という高い伸びを示したが、2011年は前年比10.1%増にまで伸びが低下し、2012年、2013年は冒頭に示したように2年連続の減少となったのである。

 以上のように2010年から2012年に至る日本の中国向け輸出の大幅な伸び鈍化は中国経済の大きな変化によるものであり、尖閣問題の影響ではなかったことは明らかである。

 2012年9月に発生した尖閣問題の影響で、直後の9月から11月までの3カ月間は様々な産業分野の日本企業が業績を悪化させた。
 この時期の中国向け輸出の減少は尖閣問題の影響があったと見るべきであろう。

 しかし、12月には殆どの業種の売り上げは前年並みの水準を回復し、尖閣問題の影響は軽微となっていた。
 2013年入り後も尖閣問題の影響が残った主な産業分野は自動車、政府調達、観光の3業種だったが、それらの問題も年央までにほぼ解消した。

 そうした点を考慮すれば、2013年については尖閣問題の影響が中国向け輸出の伸び率低下をもたらした部分はそれほど大きくなかったものと考えられる。
 輸出が伸び悩んだ主な要因は、過剰設備の削減、銀行貸出に対する監視強化等の要因だったと考えるのが自然であろう。

 さらに最近の月次データあるいは四半期データを見れば、昨年第4四半期以降、すでに日本の中国向け輸出が増加し始めていることが分かる。

 輸出の前年比伸び率を四半期ベースで見ると、減少率が最も大きかったのは2013年第1四半期のマイナス16.7%である。
 それをボトムにマイナス幅は徐々に縮小し、第2四半期はマイナス11.1%、第3四半期はマイナス8.8%と推移した。
 そして第4四半期はついに輸出の伸びがプラスに転じ、プラス2.3%となった。

 このようなデータの推移を見れば、
 日本の中国向け輸出はすでに昨年の第1四半期には底を打ち、徐々に回復傾向を辿ってきている
のは明らかである。

 通年ベースで見れば確かに2年連続の減少ではあるが、2012年は前年比のマイナス幅が次第に広がっていく下り坂の1年だったのに対し、2013年はマイナス幅が縮小し、プラスに転じる上り坂の1年だったのである。

■今年は前年比プラスの伸びが続くと予想される対中直接投資

 以上のような輸出の変化を踏まえながら、今年の日中経済関係について考えてみたい。

 中国経済の成長率は中長期的に緩やかな下降局面にある。
 しかし、足元の状況は雇用、物価とも安定した推移を辿っており、当面、成長率の大幅な低下は考えにくいとの見方が大勢である。
 このため、昨年第1四半期以降の日本の中国向け輸出の回復傾向が今年も続き、今年の輸出は昨年を上回る可能性が高い。

 日本企業の対中直接投資についても、昨年後半は伸び悩んだが、大手邦銀幹部は今年も前年比プラスの伸びが続くと見ている。
 特に昨年10月以降、大手自動車メーカー3社が相次いで投入した中国人好みの新車種が販売台数を押し上げており、その波及効果が期待されている。

 この間、チャイナ・プラス・ワンの受け皿として期待されていた中国以外のBRICs3国、インド、ブラジル、ロシア、さらにはそれに次いで期待されているインドネシアの経済は以前の輝きを失っている。

 国際通貨基金(IMF)が昨年10月に発表した世界経済見通しによれば、各国の今年の成長率予想は、インド5.1%、ブラジル2.5%、ロシア3.0%、インドネシア5.5%と中国の7.3%をかなり下回っている。
 しかも、ロシア以外の3国はいずれも国際貿易面で経常収支の赤字が続いており、ロシアも黒字幅が縮小傾向にある。

 経常収支の悪化は通貨安を引き起こし、輸入物価の上昇を通じてインフレ圧力を高める可能性が高い。
 これに対処するにはある程度の金融引き締めによる内需の抑制が必要になる。
 こうした状況下で経常収支が安定的な黒字を確保する見通しにあるのは中国だけである。

 このように各国の経済情勢を比較してみれば、有望な投資先は消去法で中国に絞られてくる可能性が高い。
 そこに輸出の伸びと直接投資の堅調な増加が加われば、尖閣問題以降悲観論が支配的となっている中国ビジネスに対する見方が好転することが予想される。

 もちろんそのためには防空識別圏、レーダー照射などによる軍事面での摩擦や靖国参拝、歴史認識発言などによる国民感情面での摩擦が繰り返されないことが重要な前提となる。

■「勝ち組」は中国市場での積極姿勢を変えていない

 もし貿易、投資面の日中経済関係が順調に回復し、中国ビジネスに対する悲観論がある程度払拭されれば、日本企業の中国ビジネスに対する取り組み姿勢が積極化するはずである。

 尖閣問題発生以降、日中関係の悪化により最も大きな影響を受けていたのは、中国市場のビジネスチャンスを十分理解していない企業だった。
 もちろん大企業の中にもそうした企業があるが、それ以上に中堅中小企業の情報不足は深刻である。
 このため日本国内の悲観的なムードに流されやすい。

 その情報と認識の格差が尖閣問題以降一層拡大し、すでに中国市場において収益を確保できている企業とそうではない企業との間の二極化を生んだ。
 前者は積極姿勢を変えずに中国ビジネスの拡大を継続して業績を伸ばしたが、後者は慎重化し、業績も停滞した。

 その結果、前者の企業を中心とする日本の対中直接投資額は増え続けているが、後者の企業が中心となる金融機関に対する新規進出相談件数は激減したままである。

 中国で成功している前者の勝ち組企業が引き続き積極的な姿勢を変えていないことから明らかなように、中国市場はまだしばらくはビジネスチャンスが拡大する時代が続く。

 情報不足のせいでその状況を知らずに大きなチャンスを失うのは実にもったいない。
 今年は中国向け輸出が回復し、尖閣問題以降続いている、誤解やバイアスに基づく中国ビジネス悲観論が修正されて、多くの日本企業が中国市場の大きなチャンスをつかむ努力を再開することを期待したい。

瀬口 清之 Kiyoyuki Seguchi キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
東京大学経済学部卒業後、日本銀行に入行。政策委員会室企画役、米国ランド研究所の客員フェロー、北京事務所長、国際局企画役を経て、2009年4月から現職。
論文に「教育まちおこし構想 小中学校を核にした地域社会を活性化する」(2002年)、「"Dissolution of Mutual Distrust" Relations among China, Japan, and the United States, since the 1990s」(2005年 ランド研究所内部ペーパー)、「環渤海地域経済開発構想の展望と課題」(2008年)などがある。



レコードチャイナ 配信日時:2014年1月21日 7時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82028&type=0

人民元と人件費の上昇で苦境の中国輸出メーカー、ベトナムなどへの工場移転も視野に―中国


●18日、人民元の上昇や人件費の高騰によって中国輸出メーカーの立場はより一層苦しくなっており、ベトナムなどコストの安い地域へ工場を移転しなければならなくなる可能性がある。写真はハノイ。

 2014年1月18日、人民元の上昇や人件費の高騰によって中国輸出メーカーの立場はより一層苦しくなっており、人民元の値上がりがこのまま続けば、ベトナムなどコストの安い地域へ工場を移転しなければならなくなる可能性がある。
 中国経営報が伝えた。

 1月13日、ドルに対する人民元の中心パリティは、58ベーシスポイント上昇して6.0950となり、史上最高値を更新。
 同時に、直物為替レートも6.05の大台を突破し、終値は6.0434となり、こちらも史上最高値を記録した。
 人民元は13年1年間で41回の高値更新を記録しており、ドルに対する人民元の中心パリティの上昇率は3%近くになった。
 専門家は「今年も引き続き人民元が上昇を続ける確率は非常に高い」と指摘している。

 国際資金が新興市場から撤退する際には、資金のすべてが米国に向かうわけではなく、大量の資金が香港や中国本土にも直接流れ込んでおり、いまや中国は国際資金のリスク回避スポットの役割を演じるようにさえなっている。
 しかし一方で、外貨準備高の増加と中国製造業の低迷は続いており、業界内では人民元高抑制を求める声が再び高まっている。

 人民元高の影響などで、外資から見た中国製造業の魅力は落ち続けている。
 中国商務部のデータによると、中国製造業が13年1-11月に実際に使用した外資資金は414億5800万ドルで、前年同期比5.71%の減少となった。一方、生産コストが安いベトナムでは、13年の外資による投資額が54%増加しており、その大部分が製造業・加工業に集中している。
 人民元が上昇を続ける一方で、インドネシアでは対ドルレートで5年ぶりの安値を記録するなど、大部分の新興市場の通貨は値下がりを続けており、中国製造業の輸出に対する圧力はますます大きくなってきている。

 中国の靴メーカー・中山健歩靴業の劉長寧(リウ・チャンニン)会長は「人民元の値上がりや人件費の大幅な上昇によって中国の輸出業界はますます厳しい状況に追い込まれている。
 政府が我々に国内消費者をターゲットにするよう希望していることはわかっているが、現段階ではまだ成功していない」とし、
 「人民元が再び上昇を続ければ、工場をベトナムへ移転させざるを得ない」
と苦しい胸の内を語っている。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月13日 16時11分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=83326&type=0

海外化粧品ブランドが続々と中国撤退、
ロート製薬も化粧品子会社の営業停止を決定―中国メディア


●12日、昨年12月末の米国化粧品ブランド「レブロン」、今年1月の仏ロレアルの大衆ブランド「ガルニエ」に続き、海外化粧品ブランドが再び中国撤退を発表した。写真はガルニエ商品。

 2014年2月12日、昨年12月末の米国化粧品ブランド「レブロン」、今年1月の仏ロレアルの大衆ブランド「ガルニエ」に続き、海外化粧品ブランドが再び中国撤退を発表した。
 ロート製薬は今月7日、中国で化粧品の輸入販売と美容院の経営を担当している現地子会社、エピステーム商貿(上海)の営業停止を発表した。
 南方日報が伝えた。

 ロート製薬は2010年より、北京市と上海市で百貨店向けの高級化粧品の販売を開始したが、欧米および日本の化粧品ブランドとの競争が激化し、今後の収益は確保しがたいと判断された。
 エピステームは今年3月末に営業を停止し、12月に清算を終える予定となっている。

 エピステームの親会社のロート製薬は、大阪市生野区巽西に本社を置く日本の製薬会社だ。

 業界関係者は、
 「中国市場から撤退したレブロンやガルニエと比べ、エピステームの知名度は低い。
 また、エピステームは主にアンチエイジングの製品を取り扱っており、価格も高級路線を歩んでいたため、中国市場の消費の特徴に合致せず、販売ルートの拡張も進まなかった」
と分析した。

(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)






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