2014年1月16日木曜日

「計測不能」となった中国大気汚染:北京市など3都市で「爆表」状態

_

●「呼吸できる自転車」
 28日、大気汚染が中国の商品開発を加速させている。実用的な物からまったく意味をなさない物まで多種多様な環境商品が生まれている。


サーチナニュース 2014-1-16 14:23
http://news.searchina.net/id/1521232

河北・北京などで深刻な大気汚染、3都市で「測定不能」に

 中国政府・環境保護部によると16日朝、河北省や北京市で深刻な大気汚染が発生した。
 同部が発表する全国161都市の空気質量指数(大気の質指数、AQI)は午前7時段階で、約1割の
 16都市が「特殊な必要がある人以外は、できるだけ室外にいないこと」とされる「6級:厳重汚染」となった。
 うち3都市は汚染が
 測定の限界を超える「爆表」状態
となった。

 中国政府は、二酸化硫黄や酸化窒素、PM2.5などの微粒子の量を総合して判断するAQIを定めている。
 16日午前7時の時点で、16都市のAQIが300を超える「6級:厳重汚染」となった。

 34都市ではAQIが201-300の範囲で「敏感な人は屋外での運動を停止すること。一般の人はできるだけ、屋外での運動を減らすこと」を意味する「5級:重度汚染」となった。

 大気の状態が「屋外で活動して大いに新鮮な空気を呼吸してよい」とされる「1級:優」だったのは、チベット自治区ラサ、海南省の海口、三亜の両市、内モンゴル自治区のオルドス市など7都市で、発表された161都市の約4.3%だった。

 大気の質が「6級:厳重汚染」だったのは以下の16都市。
 ( )内の数字はAQIと所属する省など。
 AQIが500以上になった場合には測定不能で、一律に500と発表される。

石家荘(500、河北省)
ケイ台(500、河北省)
保定(500、河北省)
北京市(446)
唐山市(418、河北省)
廊坊市(410、河北省)、
邯鄲市(370、河北省)
荊州市347(、湖北省)
平頂山市(340、河南省)
成都市(329、四川省)
渭南市(322、陝西省)
西安市(315、陝西省)
咸陽市(315、陝西省)
衡水市(313、河北省)
三門峡市(311、河南省)
大連市(310、遼寧省)
(「ケイ」は「形」のへん部分におおざと)



サーチナニュース 2014-1-16 17:07
http://news.searchina.net/id/1521259

AQI:大気の汚染示す新指数<2分でわかる中国用語>

 中国政府が2012年2月29日に発表した、大気の汚染を示すための新しい指数。
 試行を経た上で、2016年に採用されるとの説明だったが、
 2012年時点で、ほぼ定着した。

 中国では2011年11月に在北京の米国大使館が、直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子であるPM2.5などを含む大気中の汚染物質の観測結果を発表しはじめたことで、深刻な大気汚染が改めて注目されるようになった。

 中国でそれまで用いられていた空気汚染指数(API)ではPM2.5の測定結果が取り入れられていなかったなどのため、新たな指数として環境空気質量指数(環境大気の質指数/Ambient Air Quality Index=AQI)を設定した。

 対象となる汚染物質は二酸化硫黄(24時間平均および1時間平均、二酸化窒素(同)、一酸化炭素(同)、オゾン(1時間平均および8時間平均)、およびPM10(24時間平均)、PM2.5(24時間平均)だ。
 それぞれの物質について指数を計算し、最もひどい汚染を示す数値をAQIとする。
 ただし、「試行」とされているので、計算方式が修正される可能性もある。

 AQIは数値が高いほど、大気汚染が深刻なことを示す。
 AQIに基づき、大気汚染の状態を6つの等級に分類する。各等級の基準と、想定される健康への影響、対策についてのアドバイスは以下の通り

【1級】 優:AQI=0-50
・満足できる大気の質。基本的に汚染は発生していない。
・さまざまな人々が正常に活動できる。

【2級】 良:AQI=51-100
・受け入れられる大気の質。ただし、ごく少数の異常に敏感な人々(注:高齢者、児童、病弱者などを指す)の健康に小さな影響が発生する。
・ごく少数の異常に敏感な人々は、屋外での活動を減らすべきである。

【3級】 軽度の汚染:AQI=101-150
・敏感な人々に発生する症状がやや増える。健康な人々にも刺激による症状が出る。
・児童、高齢者、心臓や呼吸器系統に疾患も持つ人は、長時間で激しい屋外における運動を減らすべきである。

【4級】 中度の汚染:AQI=151-200
・敏感な人々に発生する症状がさらに増える。健康な人々の心臓や呼吸器系統にも影響が出る。
・児童、高齢者、心臓や呼吸器系統に疾患も持つ人は、長時間で激しい屋外における運動を避ける。一般の人々も屋外における運動を減らす。

【5級】 重度の汚染:AQI=201-300
・心臓病や肺病の患者の症状が増え、運動に対する耐久力が低下する。健康な人々にも普遍的に症状が発生する。
・児童、高齢者、心臓や呼吸器系統に疾患も持つ人は、室内にとどまり、屋外での運動をやめるべきである。一般の人々も、屋外における運動を減らす。

【6級】 厳重な汚染:AQI=301以上
・健康な人々も運動に対する耐久力が低下し、明らかで強烈な症状が発生する。ある種の疾病が出現する。
・児童、高齢者、心臓や呼吸器系統に疾患も持つ人は、室内にとどまり、体力の消耗を避ける。一般の人々も、屋外における運動を避ける。

  大気汚染の状態と対策について、以下のように紹介される場合もある。

【1級】
屋外の活動に大いに参加し、新鮮な空気を呼吸してよい。

【2級】
汚染物質に特別に敏感な少数の人を除けば、屋外で正常な活動ができる。

【3級】
汚染に敏感な人々は、体力を比較的消耗する屋外での活動を減らす必要がある。

【4級】
汚染に敏感な人々は、外出を極力減らず。一般の人も屋外での運動を減らすべきである。

【5級】
汚染に敏感な人々は、屋外での運動を停止する。一般の人は、屋外での運動をできる限り減らす。

【6級】
特殊な必要がある人々を除き、屋外にとどまることをできる限り避ける。

  測定機器の性能の限界のため、AQIは500までしか表示されない。
 そのため500以上の可能性がある場合にも「500」と発表される。
 「AQIが500」と発表された場合、「表を突き破った」との意味で「爆表」と呼ばれることが多い。

----------

  河北省や北京などで深刻な大気汚染が発生した2014年1月16日、中国政府・環境保護部が発表した全国161都市の大気の状態では、
 16都市が「厳重な汚染」とされる6級で、
 うち3都市はAQIが500の「爆表」状態だった。

  2014年1月の時点で、大気の質が1級(=優)と発表されることが多いのは、チベット自治区のラサ市、海南省の海口市、三亜市など。



サーチナニュース 2014-1-17 13:02
http://news.searchina.net/id/1521351

川で魚が大量死、周辺住民「タダだ。それっ」=南京

 江蘇省南京市流れる句容河で14日ごろ、約10キロメートルにわたって死んだ魚が浮き上がった。
 周辺住民が詰めかけて、浮いた魚を集めた。
 市場に持ち込んで売りさばいた住民もいたという。中国新聞社が報じた。

 魚が浮き上がったのは南京市郊外の江寧区淳化街道付近。
 近くで操業する化学工場の排水が原因とみられ、環境汚染の刑事事件として、警察が捜査を始めた。

 川の水は黒く変色し刺激臭が立ち込めた。
 浮き上がった魚は養殖されていたものではなく、天然もの。
 まだ生きている魚もいたが、中毒症状を起こしているらしく、異常な動き方だったという。

 住民らがつめかけて、魚を次々にすくってとった。
 1辺が50メートルほどもある、大型の網を仕掛ける住民もいた。
 1人で350キログラムも捕った住民もいたという。

 魚を調理して食べたという人によると、都市ガスのような臭いがした。
 自分で食べた人は少なく、多くは売りさばいたという。

 現地行政の環境保護部門によると、排水を出した疑いがある工場は、2006年に操業を開始した。
 近隣住民から川を汚しているとの指摘が相次いだため、2013年に施設を改善させた。
 その後は、住民による汚染の指摘はなかった。

 行政側が確認している排水管は1本で、排出基準に合致する合法的な操業をしていたはずだが、密かに排水管を増設した可能性もあるとして調査するという。

 行政は現場に、
 「最近数日、原因不明の汚染物質により、魚類が大量ししました。
 村民の皆さんは、魚を捕って食べたり売ったりしないでください
 、健康被害がでる可能性があります」
との貼り紙をして、近隣住民に注意をうながした。



レコードチャイナ 配信日時:2014年1月30日 8時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82539&type=0

大気汚染が中国の商品開発レベルを上げる?
奇妙な商品も続々登場―豪紙

  2014年1月28日、環球時報によると、豪紙シドニー・モーニング・ヘラルドは26日、中国で大気汚染がアイデアに満ちた商品開発を加速させていると報じた。
 各地でスモッグが深刻となり、健康被害が懸念されている中、人工的な降雨で大気中の汚染物質を洗い流そうとしたり、巨大な掃除機でPM2.5を吸い取ろうとしたりするなど、政府によるさまざまな対策が試みられているほか、
 上海では交通警察官に小型ノーズマスクが配布された。

 その一方で、民間では大気汚染が新たなビジネスチャンスを生んでいる。
 実用的な物からほとんど意味をなさない物まで多種多様なPM2.5対策の製品がある。
 「呼吸できる自転車」や新開発されたという触れ込みの空気清浄機など、ガラクタのような見ための物もあれば精巧な物まで、一獲千金を狙った商品が次々に生み出されている。
 こうした動きは全国的に広がっている。

 ほかの国なら工場の操業を規制したり、自動車の排出ガスを減らしたりするなどの対策で汚染を軽減するのが一般的だが、
 中国政府は経済成長を損なうような対応はほとんどしようとせず
 国有企業もその影響力を行使して環境保護のためのより厳しい法規制実現を妨害している。
 そのため、一般市民はまるでSF小説のように非現実的な手段に期待するほかなくなっている。

 そうした中、北京市では積極的な大気汚染対策の計画が発表された。
 中国の汚染対策ビジネスは欧米企業にとって大きな利益を生むビジネスチャンスと目されており、
 米商務省は2020年には中国が5550億ドル(約57兆円)の市場になると予測している。

 個人経営の小規模工場はすでにこの分野の市場で利益を上げている。
 自作の空気清浄機を設計・制作している北京のあるエンジニアは2年間で40台余りを売り上げており、
 「子どものために最高のマスクを設計したいと考えている」
と今後のビジネスについて語っている。


レコードチャイナ 配信日時:2014年1月30日 5時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82536&type=0

河川の40%、地下水の90%が汚染
=大気汚染と同様に深刻な水資源汚染―中国

 2014年1月24日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは国際公衆衛生コンサルタントのセザール・シュララ博士による
 「汚染は中国の水資源問題の核心」
と題した記事を掲載し、中国の汚染問題は現在注目を集めている大気汚染だけではなく、水資源汚染も極めて深刻だと指摘した。
 27日付で参考消息(電子版)が伝えた。

 中国水利部の胡四一(フー・スーイー)副部長によると、11年に中国の河川のうち深刻な汚染を受けている割合は40%にも上り、750億トンもの汚水や廃水が直接河川に放流されている。
 また、約3分の2の都市が水不足問題を抱えており、農村部の住民約3億人が安全性に問題のある飲用水を利用している。
 さらに、400万ヘクタール以上の農地が汚染水によってかんがいされており、農作物の収穫量や品質、安全性に悪影響を与えている。

 水資汚染問題の原因の一つに急速な工業化が挙げられる。
 長江沿岸や飲用水の水源地付近に大量の化学工場が建設されたことにより、水資源が工場から漏れだしたカドミウムやクロムなどの有毒な化学物質の汚染を受けている。
 中国地質調査局が13年に作成したレポートによると、中国の地下水の90%が汚染されている。

 また、水問題は中国国内だけでなく、国外へも影響を及ぼしている。
 中国にはエルティシ川やメコン川、ブラマプトラ川など、中国国内に水源を持ち、国外を通過している河川が多数ある。
 中国がこうした河川の上流に水力発電のための大規模なダムを建設し、下流に深刻な影響を与える可能性があるとして、各国から抗議を受けている。


レコードチャイナ 配信日時:2014年2月3日 12時54分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82750&type=0

北京のスモッグ中には微生物が1300種類!
「市民が普段何を吸っているかがよく分かった」―米誌


●31日、米誌・ポピュラーサイエンスのウェブサイトによると、北京のスモッグには約1300種類の微生物が含まれていることがわかった。写真はスモッグに包まれる中国の都市。

 2014年1月31日、米誌・ポピュラーサイエンスのウェブサイトによると、
 北京のスモッグには約1300種類の微生物が含まれている
ことがわかった。

 研究チームが2013年1月から北京で空気のサンプルから取り出したDNAを測定したところ、1月は空気が劣悪な状態にあったことがわかった。

 英誌・ネイチャーによると、大部分の微生物は無害だが、アレルギーや肺疾患を引き起こす種も含まれているという。
 微生物の種類についてはDNA測定で詳細な情報が得られている。
 スモッグの深刻な日は、危険な微生物の濃度も高くなることがわかった。

 だが、すべての微生物が生きているわけではないという。
 DNA測定だけでは、その微生物の生死はわからない。
 実際には人間の皮膚から落ちたものであるかもしれず、路上に落ちている犬のフンに含まれていたものかもしれない。

 研究チームのジュー氏は取材に対し、「我々が普段何を吸っているのかがよくわかった」と語った。
 北京の空気中の微生物で、人間が病気になるのかどうか、さらなる研究が待たれる。
 研究チームは微生物の種類を特定したものの、それが人間に感染するルートであるかどうかはわかっていない。
 仮に微生物がいなかったとしても、汚染は人体にとって有害なものであり、心臓病や肺病のリスクを高めるものであることは周知の事実である。



【劣化する人心と国土】


_