2014年2月24日月曜日

習近平の「転覆性錯誤」とは何んなのか?:共産党存続に対して相当な危機感を持っている?

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サーチナニュース 2014-02-24 16:06
http://news.searchina.net/id/1524997

転覆性錯誤―習近平主席が繰り返す謎の言葉、
中国で「何を指す?」

 中国の習近平国家主席が2013年秋から
 「中国は大国であり、根本的な問題で『転覆性の錯誤』は許されない
といった発言を繰り返している。
 具体的な説明はないため、
★.「根本的問題とは何か」
★.「転覆性錯誤とは何か」
について、さまざまな見方が出ている。

   例えば2013年10月のAPEC(アジア太平洋経済協力機構)の首脳会議で中国の経済改革について楽観的な見通しを論じた後に「中国は大国であり、根本的な問題で『転覆性の錯誤』は許されない」と発言。
  さらに2014年2月になり、ソチ五輪開会式出席のために訪れたロシアではテレビ局の取材を受け、改革開放について「開始後30年になり、深いレベルにまで到達した」と述べ、
 「容易で、皆が喜ぶ部分はやり終えてしまった。
 肉の部分は全部食べてしまった。
 あとに残るのは硬い骨の部分ばかり」
と形容した後に、
 「危険な部分に歩を進める。
 足取りをしっかりと、つまり方向性はだれがあっても安定したものでならない。
 とりわけ、転覆性錯誤をすることは許されない」
と述べた。

   「転覆性錯誤」については、西側諸国風の資本主義化を過度に進めることを警戒しているのではとの声が出た。
  評論家であり、人民日報系のニュースサイト、人民網で評論員、環球網でコラムニストを務める李海年氏は、ロシアで発言したことに注目して、
 「ソ連崩壊と同様の道をたどることは絶対に避ける」
という考えが見えるとして、
 「国家解体や民族の衰えの土台の上に改革開放が築かれるとしたら、それこそ転覆性錯誤だ」
と主張した。
  習近平主席に、政権維持についての危機感があることは、よくわかる。
 2012年秋に政権の座に就いてから、「腐敗撲滅」に強い意欲を見せていることも、国民が共産党に強い不満を持っていることは痛感していることが背景にあるはずだ。
 しかし、「転覆性錯誤」という抽象的な表現に終始していることは、やはり不自然だ、
 胡錦濤前政権時には、胡主席および温家宝首相らがいくどか共産党の「執政能力」、つまり「政権担当能力」が衰えていると、直接の言葉で語った。 

  習近平主席はなぜ、「転覆性錯誤」という分かりにくい表現を続けているか。
 今のところは憶測するしかないが、あるいは「錯誤」、
 つまりミスひとつで「政権が転覆する恐れもある」
ということで、抽象的な表現ではなく、前政権以上に自党の政権担当能力について強い危機感を持っていると解釈することも不可能ではない。


 そういえば北朝鮮にもあった。
 「主体思想」
 なんだかさっぱりわからなかった。
 難しい言葉を使うと何かエラクなったように感じるのであろうか。
 それとも周りを煙にまいてミスをカバーしているのだろうか。
 それは逆にいうと、共産党政権の維持に相当な危機感を持っているということなのであろうか。





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