2014年2月7日金曜日

「トヨタの好調は中国の恥だ!」:党機関紙支社長は“不買運動不足”と批判

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レコードチャイナ 配信日時:2014年2月7日 17時56分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=83015&type=0

トヨタの好調、党機関紙支社長は“不買運動不足”と批判
=「日本の良さに学ぶことこそ真理」―中国ネット


●7日、人民日報甘粛支社の林治波支社長は、「トヨタの2013年の会計年度利益は過去最高を記録。中国地区での販売量増加も一役買っている。これは中国にとって恥だ!」と発言した。写真は日本製品不買を訴える中国の広告。

 2014年2月7日、人民日報甘粛支社の林治波(リン・ジーボー)支社長は、
 「トヨタの2013年の会計年度利益は過去最高を記録。
 中国地区での販売量増加も一役買っている。
 これは中国にとって恥だ!
と発言した。

 さらに林氏は、
 「日本で反中を訴え、中日両国が一触即発の状態においても日本製品を購入する中国人が許せない。
 民族感情がなく、過去を忘れた中国人よ、君たちはいつ目が覚めるのだ」
と持論を展開した。
 これに対しネットで反応が寄せられている。

●.「革命、進化、哲学、販売、これらは日本人がつくった言葉だ。
 反日をしてお宅の新聞は印刷できるのか?
●.「中国は自身で優れたものを創造できないのだ、日本製品不買などできはしない」
●.「日本に憤り、自国民の車を破壊するような腐った根性ではだめだ。
 日本製品を買い、その優れた点を学ぶ。
 そして市場において日本製品に打ち勝つことこそが真理だろう」
●.「日本製品不買を提唱するなら、人民日報甘粛支社は日本製の撮影機材やその機材で撮影された素材を使用しないことを徹底するべきだ
●.「今の中国には、“愛国主義者”から“軍国主義者”に変質する者が現れている。
 これは危険な傾向だ



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月8日 11時45分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=83050&type=0

日本製品ボイコット「いつまでたっても効果なし」、
足を引っ張る人たちとは?―中国メディア


●6日、中国の軍事専門サイト・軍事前沿は、「日本製品ボイコット、いつまでたっても結果が伴わないのはなぜか」と題したコラムを掲載した。写真は12年9月、深センで行われた反日デモ。

  2014年2月6日、中国の軍事専門サイト・軍事前沿は、
 「日本製品ボイコット、いつまでたっても結果が伴わないのはなぜか
と題したコラムを掲載した。

 日本製品ボイコット、いつまでたっても結果が伴わないのはなぜか。
  読者からのこの質問について考えてみたい。

 中国国内に依然として日本製品があふれている現状を見れば、“国を挙げての”ボイコットは行われていないということだ。

 筆者の理解としては、そうしたくないわけではなく、できないのだ。
 もし政府主導でボイコットすれば、それは貿易保護主義になってしまう。
 現在、世界中で提唱されているのは貿易の自由化なのだ。

 では市民によるボイコットはなぜ力が及ばないのだろうか。
 その答えは、誰が日本製品を好んで買うかを考えてみればわかるはずだ。
 富裕層にとって日本製品は“欠かすことのできないもの”なのだから。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月9日 5時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=83086&type=0

日本製品ボイコットを叫ぶ中国人は、日本のODAを知っているのか?―中国ネット


●8日、中国のネット掲示板に掲載された中国人の「抗日」に関する記事が注目を集めている。写真は反日デモ。

 2014年2月8日、中国のネット掲示板に掲載された中国人の「抗日」に関する記事が注目を集めている。
 以下はその概要。

 現在、中国は国中いたるところで日本を敵視し、「抗日」を叫んでいるが、彼らは中国が今日に至るまでに、日本がどれだけ重要な役割を果たしたか知っているだろうか?

 1972年の日中国交正常化後、両国は政府間の貿易協定を締結した。
 1966~1980年代中ごろまでの20年間、日本は中国にとって最大の貿易パートナーだった。
 一時は香港に抜かれたものの、日系企業が対中直接投資を増やしたことで良好なサイクルが生まれ、1993年から日本は再び最大の貿易パートナーとなった。
 また、日本の製造業の対中直接投資額は、1990年には1億6400万ドルだったが、2005年には65億3000万ドルに達した。
 日本は対中直接投資の累計額で世界一である。

 日中関係の発展は、中国の改革開放に重要な意義を持った。
 日本から設備を丸ごと導入したことで、日本は中国の工業化における最大の技術提供国となった。
 また、当時中国が必要とした市場経済化や工業化の知識、技術、経験だけでなく、管理、マーケティング、人材育成などを含む“広義の技術”が導入された。
 そして中国の工業化が進むにつれ、在中日系企業の中国製品が日本へ売り戻された。
 日本は中国の工業化の成果を引き取る重要な輸出市場となった。

 日本はどの国よりも早く、改革開放後の中国を援助した国でもある。
 1980年代前半、日本の政府開発援助(ODA)を最も多く受け入れたのは中国だった。
 1979~1984年、経済協力開発機構(OECD)下部組織・開発援助委員会(DAC)の加盟国、及び国際機関の対中経済援助総額のうち、45%を日本のODAが占めた。
 2000年には、対中ODA総額の61.2%を日本が占めた。
 ODAには円借款と無償援助、技術協力の3種類がある。
 1979~2006年に日本政府が提供を約束した対中円借款の総額は3兆2000億円に上った。
 2007年を最後に、日本の対中円借款は終了したが、無償援助と技術協力は引き続き行われている。

 今日に至るまで、中国の現代工業はすべて日本の技術を基礎に発展してきた。
 われわれがよく知っている家電メーカーも、日本の技術なくして発展はありえなかった。
 普段使っている日用品もほとんどが日本製品のコピーだ。
 中国の重工業、製鉄、自動車、エネルギーなどの産業も日本の技術を導入している。
 中国のいたるところに“日本”が存在するというのに、どうやってボイコットするというのか。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月8日 1時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82882&type=0

急増する中国人海外旅行者、アジア諸国が獲得競争
=高年収者の3割「行きたい国は日本」―米メディア


●4日、米CNNは、急増する中国人海外旅行者を獲得すべく、アジア太平洋諸国がその巨大市場に狙いを定めていると報じた。写真は中国人のツアー客。

2014年2月4日、米CNNは、急増する中国人海外旅行者を獲得すべく、アジア太平洋諸国がその巨大市場に狙いを定めていると報じた。新浪網が伝えた。

春節(旧正月)の大型連休を迎えた中国。この時期の定番と言えば帰省だが、近年、富裕層を中心に海外で年越しする人が増えている。

国連のデータによると、2012年の中国人の海外旅行者数は延べ8300万人を超え、世界最大の海外旅行市場になった。また中国人観光客の海外消費額は41%増の1020億ドルに達した。中国人の海外旅行者数は2020年までに2億人を超えると見込まれている。

◆インドネシア
北京からバリ島への直行便が先月、開通した。今後、大型連休には毎日1000人以上の中国人観光客が訪れると見込まれている。インドネシア観光当局は、中国人観光客誘致を重点課題に位置付け、昨年11月に中国語サイトを開設。14年末までに前年比37%増の100万人突破を目標としている。

◆日本
世界最大級のオンライン旅行情報メディア・トラベルズーによると、年収5万ドル(約508万円)以上の中国人の29%が、最も行きたい旅行先として日本を挙げている。

◆オーストラリア
昨年、中国人観光客による消費額は約40億ドル(約4065億円)に上った。これはニュージーランド人に迫る勢いだ。観光当局はホテルなどに対し、中国語放送導入などを呼び掛けている。

◆フィリピン
13年の中国人旅行者数は前年同期比18%増。フィリピン観光当局は2015年を「観光年」と定め、中国人旅行者を対前年比70%増やしたい意向だ。

◆タイ
反政府デモの影響により、14年の春節期間に訪れる中国人観光客は対前年比60~70%に減少するとみられる。首都バンコクを避け、チェンマイやチェンライ、パッタヤーが人気だ。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月7日 18時48分
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中国の富裕層は「日本観光」がお好き、円安で日本が“ショッピング天国”に―台湾メディア


●5日、旅行情報サイト・トラベルズーのデータによると、中国の年収5万ドル(約500万円)以上の富裕層は最も行きたい観光先として日本を挙げている。写真は銀座。

2014年2月5日、旅行情報サイト・トラベルズーのデータによると、中国の年収5万ドル(約500万円)以上の富裕層は最も行きたい観光先として日本を挙げている。領土問題を発端に日中両国は緊張状態が続いているが、中国の富裕層にしてみれば円安により日本はショッピング天国と化している。台湾・自由時報が伝えた。

富裕層のみならず、日本を行きたい旅行先と答えた中国人は2013年の18%から29%に増加。米国と台湾を抑え首位に躍り出た。上海市の調査協力者は、「2007年に大阪に行って以来、日本が好きになった。今年は家族を連れて沖縄に行く予定。日本は文化と自然が絶妙に融合している」と語っている。

トラベルズーは、「オーストラリアやモルディブ、タイはかつて中国人に人気に観光先だったが、これらの国は今や中国の中所得者でも手が届く観光先となったため、富裕層は意図的にこれらの国を避けた結果、日本が1番人気の渡航先になったのだろう」と分析している。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月6日 23時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82832&type=0

ハードルが高すぎる日本旅行、年収160万円未満は門前払い
=ビザ申請に「戸籍や資産証明」―中国人女性


●4日、旅行で東京を訪れたという若い中国人女性は、自身の体験談をネットに掲載し、話題となっている。写真は日本のお祭り。

2014年2月4日、日本のパスポートは多くの国でビザが免除されるなど利便性が高い。一方、近年海外旅行に出かける人が急増している中国のパスポートは悲惨ともいうべきほどの不便で有名だ。旅行で東京を訪れたという若い中国人女性は、自身の体験談をネットに掲載し、話題となっている。

日本に個人旅行するためにはビザが必要だが、ビザの申請には「パスポート原本」「身分証明書のコピー」「写真」「戸籍のコピー」「申請書」「在職証明」「個人資産証明」「宿泊予定のホテル情報」が必要。さらに、会社を経営している者は「会社登録情報」に、既婚者は「結婚証明書」も提示する必要がある。

これらの書類の1つも欠けてはいけないのだ。これだけでも日本に個人旅行することがどれほど大変かよくわかるだろう。その上、年収10万元(約160万円)が必須条件で、年収の条件を満たせない者は門前払いだ。日本への個人旅行は実に大変なことなのだ。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月6日 17時54分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82972&type=0

「円安」が放射能の恐怖に勝った!
=日本でブランド品を買いあさる中国人観光客たち―韓国メディア


●6日、韓国・中央日報(中国語版ウェブサイト)は、日本を訪れる中国人観光客が増加したことについて「円安が放射能の恐怖に勝った」とする記事を掲載した。写真は日本の電気店の中国語の案内。

2014年2月6日、韓国・中央日報(中国語版ウェブサイト)は、日本を訪れる中国人観光客が増加したことについて「円安が放射能の恐怖に勝った」とする記事を掲載した。

記事は、「1日の新宿は、恐怖を忘れた“日本ファン”であふれていた」とし、1個30~50万円するブランド物のバッグが購買意欲旺盛な中国人観光客に買い占められていることや、韓流ブームの影響で韓国語を勉強したというインドネシア人が円安を理由に行き先を韓国から日本に変更したことなどを紹介した。

また「中国人観光客に限ると、昨年9月に前年比28.4%増となり、以降10月は74%、11月は96%、12月は84.8%と増加を続けている」とし、日本総合研究所の寺島実朗理事長の「政府のサービス業振興と円安が観光客を呼び入れている」との分析を伝えた。



レコードチャイナ 配信日時:2014年2月6日 12時57分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82924&type=0

<春節>中国人観光客の海外旅行先、近場で断トツの人気No.1はあの国!―中国メディア


●5日、広東省広州市の旅行会社各社のデータによると、今年の春節期間中の近場の旅行先として最も人気があったのは日本で、前年比の3倍近い伸びを示したという。写真は日本の観光地の観覧車。

2014年2月5日、中国・広東省広州市の旅行会社各社のデータによると、今年の春節(旧正月)期間中、近場の旅行先として最も人気があったのは日本だった。新快報(電子版)が伝えた。

広州市内の大手旅行会社各社によると、今年の春節期間中に長期旅行に出かけた中国人観光客は前年同期比で2割近く増加。また、短期旅行の渡航先として今年最も人気があったのは意外にも日本で、まさに「1人勝ち」状態に。同市の業界関係者によると、最近の日本に対するマイナス報道の減少や円安傾向、この時期の雪見ツアー人気も手伝って、今年の春節に日本を訪れた中国人観光客は前年比の約3倍に上昇したという。

長期旅行では、米国、カナダ、豪州、ドバイが大幅な伸びを見せ、前年比で30%以上のプラスとなった。(



レコードチャイナ 配信日時:2014年3月8日 12時38分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=84576&type=0

ボイコットの心配は無用、中国人消費者は品質と価格で日本製品を選ぶ―香港メディア

 2014年3月6日、香港メディアの信報財経新聞(香港エコノミックジャーナル)は、政治的な理由から中国で反日感情が高まっているとしながらも、消費者は品質と価格で日本製品を選ぶと報じた。

 多くの投資家は中国における反日感情の高まりに懸念を抱いているが、それほど心配する必要はない。
 上海市政府商業訊息センターが発表した最新データによると、同市内におけるデパート各社の昨年1年間の売上総額トップ10で、日系デパートのヤオハンが47億5000万元(約800億円)で1位に輝いた。
 さらに3位には久光百貨店、9位に太平洋そごうがランク入りしている。

 2012年に中国で起きた大規模な反日デモで日本車は暴徒の標的となった。
 その直後から日本車の売り上げは大幅に落ち込んだが、それはほんのつかの間。
 昨年にはトヨタも日産もそれぞれ前年比の49%と17%という大幅な伸びを示し、反日デモ以前の状況に回復したばかりか、過去最多を記録した。
 トヨタ、日産、ホンダ、スズキは昨年の「中国10大外国車メーカー」に選ばれている。

 すぐに見分けがつく日本車はボイコットの対象になりやすい。
 その日本車でさえ、中国人は購入しているのだ。
 中国の消費者は品質と価格で商品を選んでいる。
 そこに政治的な影響は存在しない。
 日系デパートや日本製ファッションといった日本資本の企業は、中国の反日感情を過度に心配する必要はないのだ。



レコードチャイナ 配信日時:2014年3月22日 21時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=85302&type=0

怒りを買うフォード、信頼を得るトヨタ―中国メディア


●20日、米国に本社を置く多国籍企業フォード・モーターの「クーガ」が今月15日の「世界消費者権利デー」のイベントに加わらず、膨大な費用をかけて広告を打ったことが、中国メディアの怒りを買っている。

 2014年3月20日、米国に本社を置く多国籍企業フォード・モーターの「クーガ」が今月15日の「世界消費者権利デー」のイベントに加わらず、膨大な費用をかけて広告を打ったことが、中国メディアの怒りを買っている。
 人民日報を含む多くの大型メディアが、長安フォードを批判し、国家質量監督検験検疫総局(質検総局)に資金を拠出して調査を行うよう提案するなどし、こうした動きを多くのメディア、ネットユーザー、企業関係者が「微信」(WeChat)や「微博」(ウェイボー)を通じて次々に広めている。
 中国経済網が伝えた。

▽長安フォードの何がメディアの怒りを買ったのか

 長安フォードのクーガやフォーカスに問題が露見している。
 特にクーガにはシャフトの破損という深刻な問題が明らかになった。
 その問題に対する長安フォードのオーナーや消費者に対する反応は、このほどたびたび報道されていた。
 クーガのシャフト破損をめぐる公式の対応は奇妙なもので、前後に矛盾があり、最終的にはリコール(回収)することになった。
 ナックルが破損したためシャフトも破損したとして、原因を原材料の問題に帰し(業界では設計の問題が疑われている)、消費者は自らの権利を守ることが出来なかった。
 その後、発売からまもないモンデオでもシャフト破損が起こり、これにフォーカスのオイル漏れへの対処が不十分だったことが加わり、長安フォードのシャフト破損をめぐる一連の問題とその対応は、2013年から現在まで、中国の自動車業界で最も「有名」な事件となり、自動車産業、消費者、オーナーの間で語りぐさとなっている。

 こうした事件の過程で、人々が最も理解に苦しんだことは、長安フォードが製品の欠陥に対して繰り返しみせた矛盾した態度だ。
 クーガのオーナーである凌さんへの奇妙な対応は、人々を驚かせ、
 疑問を抱かせている。
 これは成熟した、長い歴史をもつ多国籍企業が中国市場で取る態度なのだろうかという疑問だ。

 態度といえば、4年前に日本のトヨタ自動車が米国と中国の両市場で「相次ぐリコール」や「ブレーキ故障」に見舞われた際に取った態度が思い起こされる。
 トヨタもフォードと同じく多国籍企業だ。

 2010年3月2日、トヨタの豊田章男社長は米国下院議会の公聴会で謝罪すると、すぐさま中国へ移動し、メディア発表会を開催して、フロアマット、アクセルペダル、制動装置の問題について説明するとともに、中国の消費者に対して公開の場で頭を下げて謝罪し、問題から逃げなかった。
 また中国でのトヨタの成長スピードが早すぎたこと、品質のコントロールが不十分であったことを認めるとともに、問題の発生を確認した時に重要なのは隠さないことであり、顧客の安全を優先順位の一番目に置き、現地の法律に基づいて適切な市場対策を取り、問題発生の原因を必ず深く掘り下げて検討し、再発防止に務めなければならないということを認めた。

 豊田社長が中国に来たのは、米国の公聴会で涙ながらに謝罪したのとは異なり、ただ火消しに来ただけではないかという声もあるが、豊田社長の態度や事故発生後にトヨタが取った措置は、中国の消費者やメディアにトヨタは消費者に誠意を尽くす多国籍企業だと感じさせるに十分なものだった。

 トヨタの事故発生後、業界はトヨタが再起不能になるのではないかと見守った。
 米国と中国は世界の二大市場であり、トヨタにとっても最大の海外市場だ。
 製品に重大な問題が起きたトヨタが泥沼を抜け出せるかどうかに注目が集まった。
 トヨタは確かに市場で一連の反発を受けたが、世界で最も有名で最もブランド価値の高いトヨタが取った誠意ある態度は、世界最大の自動車企業の名に恥ずかしくないものだった。
 トヨタは逃げ隠れせず、問題にまっすぐ向き合い、消費者の信頼を獲得し、難関を乗り切り、早いペースで世界一の座に駆け上った。

 それに比べて今のフォードはどうか。
 同じく100年の歴史をもつ多国籍自動車ブランドが、品質の欠陥という問題に遭遇した時に取った態度は、トヨタとまったく違う。

 13年上半期にクーガのオーナーらが初めてシャフト破損に遭遇してから現在まで、フォードのムラーリー最高経営責任者(CEO)が中国に来て謝罪するのはもちろんのこと、アジア太平洋地域や中国エリアの責任者、または長安フォードの上層部でもよいから姿を見せて謝罪すれば、中国の消費者は理解を示すと思われるが、フォードはお高くとまって、欠陥について決して頭を下げようとしない。
 中国の消費者のことは眼中にないといえる。

 トヨタとフォードを比較するのは、どちらも多国籍企業であり、中国市場に進出してから10年以上経ち、製品をめぐる重大な問題に遭遇しているからで、トヨタとフォードの大きさを比べようとしているのではない。実際、トヨタのサービスや消費者に対する態度は、フォードに見習わせたいと思わせるものだ。
 トヨタがなぜ長期にわたり世界一の自動車メーカーの座を維持していられるのか、その原因はここにある。
 トヨタは米国でも中国でも、消費者に対して賞賛すべき態度を取る。
 傘下の高級車ブランド・レクサスなどは、高いサービス水準と誰もが評価する態度で、消費者の間に浸透し、一つのシンボルになった。

 フォードは中国市場進出以来、平坦な道を歩んでは来なかった。
 ここ数年は、製品の投入を増やし、生産能力の拡大を急ぎ、フォーカス、クーガ、モンデオ、エコスポーツなどのリニューアル車をうち出しており、中国市場で遅れを取るまいとする決意をうかがわせるが、製品がすべてではない。
 ましてや製品に重大な欠陥がある時、その企業が誠意ある態度をみせなかったとしたら、消費者はどう思うだろうか。

 企業が成功するには、実力ある製品を擁するだけではなく、消費者に対して誠実な態度を示すことも必要だ。
 中国には、「水は船を浮かべることもできるが、ひっくり返すこともできる」ということわざがある。
 消費者は水、企業は船だ。
 船がどこまで進むか決めるのは消費者であり、時には船をひっくり返すのも消費者だ。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)




【劣化する人心と国土】

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